Bedrock Knowledge Base
Amazon Bedrock のナレッジベースを利用した RAG 機能です。S3 に格納した社内ドキュメントなどから関連情報を検索し、AI の回答に活用できます。
アシスタントへの組み込み方法として、ワークフロー型と BedrockClaude 組み込みツール型の 2 つがあります。ワークフロー型では、検索クエリ生成・ナレッジベース検索・リランキング・回答生成の各ステップを順に実行します。
また、検索結果をもとにした回答では、引用元ドキュメントへのリンクを表示できます。リランキングによる検索精度の向上や、メタデータを活用した検索対象の絞り込みにも対応しています。
セットアップ
1. Bedrock ナレッジベースの作成
AWS マネジメントコンソールで Bedrock ナレッジベースを作成します。
- AWS マネジメントコンソールの東京リージョンで Amazon Bedrock のサービス画面を開く
- 左メニューから ナレッジベース を選択する
- ナレッジベースを作成 をクリックする
- ナレッジベース名とデータソース(S3 バケットなど)を設定する
- 埋め込みモデルとベクトルストアを設定する
- 作成後、ナレッジベース ID を控えておく
詳しいナレッジベースの構成については サポート窓口 までお問い合わせください。
2. アシスタントの設定
2-1. ワークフロー型アシスタントの場合
検索クエリ生成、ナレッジベース検索、リランキング、回答生成を順に実行するワークフロー型の設定です。
- 管理画面でアシスタントの編集画面を開く
- Grounding で Bedrock Knowledge Base Retrieval を選択する
- Bedrock Knowledge Base ID に、手順 1 で控えた ID を入力する
- 検索結果件数 を設定する(推奨: 100)
- RAG プロンプト ID を設定する(デフォルトのままで OK)
設定項目の詳細は Grounding - Bedrock Knowledge Base Retrieval を参照してください。
オプション設定
必要に応じて以下を設定できます。
- 検索クエリ生成(SQG): ユーザー入力から最適な検索クエリを自動生成する
- リランキング: 検索結果の再順位付けで精度を向上させる
- Attribute Filter: メタデータによる検索対象の絞り込み(JSON 形式)
- ドキュメントリンク: 検索元ドキュメントへのリンク表示方法を指定する
2-2. BedrockClaude 組み込みツール型アシスタントの場合
Claude がツールとしてナレッジベースを検索する方式です。Claude が会話の文脈に応じて自律的に検索タイミングやクエリを決定します。複数の KB を同時に設定できるため、用途別の KB を使い分けることも可能です。
- 管理画面でアシスタント一覧を開く
- Claude Sonnet 4.6 Thinking with Tool アシスタントを複製する
- 複製したアシスタントの編集画面を開く
- Platform Metadata の Knowledge Base 検索ツール セクションで項目を追加する
- Knowledge Base ID に、手順 1 で控えた ID を入力する
- ツールの説明 に、この KB にどのような情報が含まれているかを記述する
- 検索結果件数 を設定する
設定項目の詳細は Platform Metadata - BedrockClaude を参照してください。
オプション設定
必要に応じて以下を設定できます。
- Attribute Filter: メタデータによる検索対象の絞り込み(JSON 形式)
- リランキング: リランキングモデル ARN と結果件数を設定して検索精度を向上させる
- ドキュメントリンク: 検索元ドキュメントへのリンク表示方法を指定する
- Knowledge Base 検索プロンプトID: ツール実行時のシステムプロンプトをカスタマイズする
メタデータの設定
S3 へアップロードするドキュメントにメタデータを付与できます。メタデータを設定すると、Attribute Filter による検索対象の絞り込みやドキュメントリンクのカスタマイズが可能になります。
メタデータファイルの配置
ドキュメントと同じ S3 フォルダに、<ファイル名>.metadata.json という名前でメタデータファイルを配置します。
s3://my-kb-bucket/docs/
├── 経費精算マニュアル.pdf
└── 経費精算マニュアル.pdf.metadata.jsonメタデータファイルの形式
metadataAttributes オブジェクトにキーと値のペアを記述します。以下はサンプルです。
{
"metadataAttributes": {
"document_type": "マニュアル",
"file_format": "pdf",
"title": "経費精算マニュアル",
"description": "経費精算の対象費目、基本手順、注意事項を記載したマニュアル",
"category": "経理",
"topics": "経費精算, 領収書, 請求書, 精算申請, 交通費, 宿泊費",
"page_count": 2,
"language": "ja",
"custom_url": "https://example.com/docs/expense-manual"
}
}ドキュメントリンク
AI の回答に引用元ドキュメントへのリンクを表示する機能です。アシスタントの ドキュメントリンク 設定で動作を制御します。
| 設定値 | 動作 |
|---|---|
| ALL(デフォルト) | データソースの元 URL をリンクとして表示する(別途設定が必要) |
| OFF | リンクを表示しない |
| メタデータキー名 | 指定したメタデータキーの値を URL として表示する |
ALL を利用する場合
ALL でデータソースの S3 上のファイルをリンク表示するには、S3 バケットのアクセス許可設定が必要です。詳しくは S3 バケットのアクセス許可 を参照してください。
メタデータキーを使ったカスタム URL
メタデータに custom_url などのキーを設定し、ドキュメントリンク に同じキー名を指定すると、任意の URL を引用元リンクとして表示できます。
例えば、メタデータに以下を設定したとします。
{
"metadataAttributes": {
"custom_url": "https://example.com/docs/expense-manual"
}
}アシスタントの ドキュメントリンク に custom_url と入力すると、この URL が引用元として表示されます。社内ポータルなど、S3 以外の URL を指定したい場合に活用できます。